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板作りで長角皿を作る    [陶芸薀蓄]

新しい土は 「古信楽細目」 が3キロ。
前回の土は 「信楽並こし細目」 で、違いは細かい硅長石を含んでいるか、いないかだそうです。両方とも細目で作りやすい白い土。

828 たたら機.jpg

土を板状にするための 「たたら機」 です。
この 「たたら機」 は大型の机位の大きさがありますが、小型のものも売られているそうです。
今参加しているサークルには 「たたら機」 がないので、板と棒を使って土を平らに伸ばしていきます。

834 板作り.jpg

作業板の上に直接土を置くと剥がれなくなるので、ここで布を下に敷くのを忘れないように!
もちろん、その前に土を色々な方向から叩いて締める (空気を抜く) 作業をします。

大型のお皿なら8ミリ、小型のお皿なら6ミリが土の厚さの目安です。
大きい板皿を薄く作るとなんだか頼りなくて割れそうで、ビクビク使うことになり結局使わなくなってしまった経験があります。形や色は気に入っていても使い勝手がよくないのはダメですね。

833 板皿.jpg

均一の厚さになったところで四角に切ります。
板の縦と横を重ねて四角に切ることができます。
切る時は刃物ではなく竹べらで切った方が土の味わいを損なわないそうです。

832 板皿.jpg

今回下に敷いたのは蚊帳の生地。
布目が荒くて良い感じなので、布目を活かしてこちらを表にすることにしました。
布を掴んで慎重にひっくり返しました。

831 布目.jpg

布目のアップです。
布との間に葉脈の美しい木の葉などを置いて模様にするという方法もあります。

830 角を落とす.jpg

角が欠けたり、他の物を傷付けたりしないように角を落とします。
竹べらで角を落とし、さらにその角を落とすと丸くすることができます。

時間のある時はここで一休憩!
土の水分を少し飛ばしてから、次の作業に入ると良いと思います。

829 板皿.jpg

竹べらで切った切口 (淵) を整えてから、下から持ち上げるようにして波を付けました。
長角皿には焼き物などを載せるつもりなので、あまり上げ過ぎないようにしました。
汁物など入れる場合は、ここでしっかり淵を上げておく必要があります。
丸く切り抜けば丸皿もできますよ!

板作りの作品を乾かす時は急激に乾燥させてしまうと、反ってしまったり、締め足りないと真ん中が上がってきたりしてしまいます。
乾燥させる時に砂を入れたビニール袋 (砂袋) を中央に置いて防ぐ方法もあります。
今回は布目を付けたこともあり、発泡スチロールの箱に入れてじっくり乾燥させることにしました。

陶芸に興味のない方には退屈な記事だったと思いますが・・・。
土を触っている時は子供のように無心になっている自分が居ます。でも、用心しないと寝ずにでも作業をしそうな気がするので、今回はサークルの会場に土を置いて帰ってきました。

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コメント 2

馬爺

初め見た時には蕎麦打ちのようだと思いましたが平皿なんですね、これが完成すると何に使われるんでしょうね?
by 馬爺 (2016-08-19 08:19) 

森田惠子

馬爺さん>土を練る時はまさに蕎麦と同じです。
陶芸歴の長い方は蕎麦打ち名人になれると思います。
by 森田惠子 (2016-08-19 09:58) 

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