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二つの編集作業を同時進行中    [製作日誌]

映像の編集を二つ同時進行ですることは滅多にないのですが、今回は事情があって同時進行で作業を進めています。
一つは『まわる映写機 めぐる人生』のDVDに付ける特典映像で、もう一つは京都府綾部市志賀郷で活動している「タガヤシシネマ」の撮影に関連して撮った「やってまおか計画」のワークショップ映像です。

1057 上田さん.jpg

「鎌倉市川喜多映画記念館」は、毎年夏に子供向けのワークショップを催しているというので撮影に出かけたは2014年の夏でした。
そこで映写を担当していた上田功さんから「ここにあるキノトン社製の映写機は16と35の兼用機というめずらしい映写機だ」とお聞きして、私が興味を示すと、わざわざ35から16へ設定変更をしながら解説をしてくださったのです。

映写機の仕組みも分かるし、兼用機というめずらしい映写機を見てもらいたいと考えていて、本編に入れたかったのですが、全体の流れの中でどうしても入れることができませんでした。
そこで考えたのがDVDの特典映像にするというアイデアでした。

1102 スプロケット.jpg

スプロケットという映写機の部品です。映写機の部品は作れるけれど、一番作るのが難しい部品だと教えて頂きました。

映写機の解説付き設定変更の前に、上田さんのご紹介をしたいと思ってインタビューの書き起こし原稿を読んだところ大変興味深いお話ばかりで、インタビューだけで30分以上になってしまいました。
少し考える時間を作ろうと編集作業に入ったのが「やってまおか計画」の編集でした。

1062 映写機.jpg

インタビューを短くするために切ったつなぎ目にインサートしたのが、撤去作業中の映写機の画像です。
「シアターN渋谷」の映写機撤去の様子を撮影に伺って、撮った写真が役立ちました。
現在25分に編集したものを確認していただいています。

b24 冬の志賀郷.jpg

京都府綾部市志賀郷は映画館があったっことのない里山です。
そこで上映活動をしていたのが京都造形芸術大学の学生さんでした。撮影したのは2014年。今は社会人になっていますが、自主上映団体「タガヤシシネマ」の活動は続いています。

同じ作品の撮影なので、同じ外付けのハードディスクに素材が入っていることもあって、交互に編集作業をすることにしました。

b23 土練り.jpg

志賀郷では100年以上の古民家に若い人たちが暮らしています。
塩見直樹さんの著書『半農半Xという生き方』で注目を浴びた綾部市にあります。

古民家で暮らすには色々な手入れをしなければなりません。その都度、大工さんに頼んでいたらお金がかかってしまう。だったら、自分たちで手入れができるように「家づくりを体験してみよう!」というワークショップでした。

b25 土壁塗り.jpg

12月に土壁塗りをするというので「絵になる~!」と思って撮影に出かけました。
一番最初の『まわる映写機 めぐる人生』の編集ではラストカットはこの「やってまおか計画」の土壁塗りが終わって、みんなでおやつを食べるシーンでした。

編集のアドバスをしてくださった四宮鉄男さんに「気持ちは分かるけれど、これは無理だよ」と言われました。
私自身もそう思っていた節があり、いろいろ説明しないと「やってまおか計画」を紹介できないと、バッサリ切ったのです。

b10 志賀郷.jpg

9月28日に「志賀郷公民館」を会場に「タガヤシシネマ」で『まわる映写機 めぐる人生』の上映会を催してくれるので、その時に感謝の気持ちを込めて『やってまおか計画 特別バージョン』の上映をする計画を立てて編集中なのです。

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道内2回目の上映    [製作日誌]

『まわる映写機 めぐる人生』の道内初上映の翌々日が道内2回目の上映になりました。
主催してくださった自主上映団体「ノースシアター」は、「小さな映画館の魅力を伝えたい!」と、2015年5月に『小さな町の小さな映画館』と『旅する映写機』の上映を初企画してくださいました。

「大黒座」に魅せられた白石邦彦さんと木屋拓真さんのお二人が運営されていて、昨年100周年を迎えた「大黒座」を二人で訪ね、「100周年を祝って、もう一度『小さな町の小さな映画館』を上映したいと考えています」と、ご連絡をくださったのです。

253 サンピアザ劇場.jpg

会場は「サンピアザ劇場」
2004年5月まで映画館でした。

254 サンピアザ劇場.jpg

運良く大寒波が通り過ぎた後でした。
『小さな町の小さな映画館』に登場される菅さん、永田さん、マスダさんも駆けつけてくださり、後でご来場くださった皆さんにご紹介すればよかったと反省しました。

40 ノースシアター裏.jpg

この日上映されたのは『小さな町の小さな映画館』 『まわる映写機 めぐる人生』 『不感症になっていくこれからの僕らについて』 『恋愛依存症の女』の4作品でした。
後半の2作品は旭川出身の品田誠さんの監督作品と出演作品でした。
たくさんの友人たちが駆けつけ、ご両親もいらしていて、まさに凱旋上映でした。

255 舞台挨拶.jpg

上映後、舞台挨拶をする右から、司会の木屋さん、山谷武志監督、品田誠さん。左端は『恋愛依存症の女』に出演された舞台女優さん。
1日フリーパスで1500円という料金も功を奏したのか、1日中見てくださった方もおられました。
ありがとうございました!

久しぶりに大きなスクリーンで『小さな町の小さな映画館』を見て、「大黒座」を久しぶりに尋ねたこともあって、不思議な気持ちになりました。

高校生だった「大黒座」の長女さんはお母さんになっていて、全番組を見て応援していた平飼いの櫻井は転居するなど、いろいろ変わったこともあって、でも「大黒座」は変わっていなくて、映画が終わって暗転のうちにまた元の世界に戻ったような感覚を覚えました。

257 時計台.jpg

翌日はホテルから、祖母曰く「おじいちゃんの建てた(笑)時計台」を目指しました。
母方の祖父は大工の棟梁で、当時札幌在住だったので工事に関わったことは間違いないようです。子どもの頃、祖母に「(大きくなって)札幌に行くことがあったらおじいちゃんの建てた時計台に行ってね」と何度も言われたので、素通りすることができないのです[わーい(嬉しい顔)]
今回は中を見学する時間はありませんでしたが、祖母との約束を果たして空港に向かいました。

258 新千歳空港.jpg

心配した天候も在道中は晴れ続きで、この日も定刻通りに飛行機が飛びました。
3日後の21日には大きな地震があり大混乱しました。

259 飛行機.jpg

お天気が良かったので、新千歳空港の2本の滑走路がクッキリと見えて、駐機中の飛行機も見ることができました。

260 北海道.jpg

たくさんの元気を頂いて、北海道上映の旅は無事に終わりました。
皆さん、ありがとうございました!
地震の被害が広がらないことを祈っています。

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道内初上映は大黒座    [製作日誌]

『まわる映写機 めぐる人生』の道内初上映は「大黒座」になりました。
2月17日(日)に「ノースシアター」主催の札幌サインピアザ劇場での上映が決まったことを受けて、急遽、上映を決めてくださったのです。感謝!

186 大黒座.jpg

浦河巡りをして「大黒座」に到着したのは5時を少し過ぎた頃でした。
夕暮れの時の「大黒座は、まるで映画のワンシーンのようでした。

話題の『カメラを止めるな!』のポスターの上に『まわる映写機 めぐる人生』のポスターが・・・。
他では絶対に見られない並びです。

222 ポスター.jpg

本来なら『ボヘミアンラプソディ』が上映される時間帯に『まわる映写機 めぐる人生』を上映してくださいます。しかも、上映前には鈴木翁二さんのライブがあります。

223 額.jpg

ずっと飾られている「ゆうばり映画祭鉄ちゃんシネマ大賞」の際に頂いた額。
先代の館主・三上政義さんがいつも口にしていた言葉です。
今回はお孫さんの写真が追加されていました。
かわいい! しかも知らぬ間に二人!

221 百年祭.jpg

鈴木翁二さんが、100周年を祝って描いた絵がロビーに飾られていました。

189 大黒座.jpg

ライブの準備をする館主の三上雅弘さん。

188 舞台そで.jpg

舞台の袖にもポスターを貼ってくださっていました。

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鈴木翁二さんは「ガロ」で活躍した漫画家さんで、映画にまつわる三部作にイラストを描いてくださった方でありながら、新作CD「ダ世界」を出してシンガーソングライターとしても活躍しています。
17日にも札幌でライブがあるとのことでリハーサルも兼ねているとか?

192 翁二さんと雅弘さん.jpg

交流会の時の鈴木翁二さんと三上雅弘さん。
この二人の並び、何度も見た気がします。仲良しなんだろうなぁ~!

224 ボールペン.jpg

今回頂いた記念のボールペンです。
もったいなく使えません。

3月23日(土)には森田惠子ディとして、映画にまつわる三部作を一挙上映してくださいます。
10:00~ 『小さな町の小さな映画館』
13:30~ 『旅する映写機』
16:00~ お馴染み立花泰彦ソロライブ
19:00~ 『まわる映写機 めぐる人生』

見逃した作品を見ていただいたり、立花さんのライブのついでに見ていただいたり、もちろん一日たっぷりお楽しみいただけたら幸いです。

大黒座公式サイトはこちら→ https://www.daikokuza.com/

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パンフレット完成しました!    [製作日誌]

やっとパンフレットが完成し納品になりました。
デザイナーさんに心配されたお金ですが、ちゃんとピッタリの金額を準備して代引きで受け取れるようにしていました。

1240 パンフレット.jpg

B5版、全28ページ、ハイマッキンレーアート紙、110㎏。
光沢紙なのでつやつやピカピカで発色もきれいです。
表紙も同じ紙にしています。価格は『旅する映写機』と同じ800円で販売します。

原稿依頼の手紙を書くところから始まって、長い長い道程でした。

1241 パンフレット.jpg

一番変わったのは裏表紙です。
最初のアイデアでは、映画の始まり短いフィルムをエンドレスで映している画像を入れようと思ったのですが、最初の校正の時に本文に入れる予定の「映写技術者免状」の画像がとても小さかったので、その画像を裏表紙に使おうとひらめきました。

1242 パンフレット.jpg

完成したのは「映写技術者免状」のシンプルなもの。
内容的にもベテランの映写技師さんが何人も登場してくださっているし、その中のお一人石川直二さんご自身の「映写技術者免状」ということもあって、変更して良かった!と思っています。
デザイナーの石原雅彦さんが少し加工してくださって、更にオシャレになりました。

大林宣彦監督の文章は改めていただいたコメントと「高田世界館」での講演の一部を転載するという二点掲載です。四宮鉄男監督、国立映画アーカイブの入江良郎さん、映写技術者の荒島晃宏さんが原稿を書いてくださいました。

私自身は、年表と対応させて撮影を通して知った映画の歴史(登場される皆さんの歴史)を年表を含めて12ページに渡って書きました。
年表は『まわる映写機 めぐる人生』に登場する作品や場所を中心にしていて一工夫してあります。作品を見た後に読むと面白さが増すと思います。

校正も外注に出すとお金が掛かるので自らすることにしました。慣れない校正作業に緊張して何度も何度も見直しの作業をしました。
これで、ポスター、フライヤー、パンフレットが揃いスタンバイOK!です。

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試写会無事に終了!    [製作日誌]

3日間の試写会が無事に終わりました。
猛暑の中、お出掛けくださった皆さん、ありがとうございました。

1111 三日月座.jpg

ポスターを初めて貼って頂きました。
嬉しい!
会場は人形町にある「三日月座」でした。

1112 試写室.jpg

2階はオシャレなカフェで、地下が試写室「Base KOM」です。

1113 映写機.jpg

35ミリの映写機があり、16ミリの映写もできて、プロジェクターもあります。
今回はブルーレイで映写していただきました。

元々音の環境は素晴らしいのですが、今回プロジェクターを新しくしたばかりということで、明るさも増してとてもきれな映写でした。

1114 試写会.jpg

『まわる映写機 めぐる人生』でお話してくださった方々にもおいでいただきました。
確認用のDVDはお送りしているのですが、完成版を大きなスクリーンで見ていただきたいと思っていました。
横須賀から「16ミリ試写室」の皆さんが初回においでくださって、16ミリの映写をしているので身近に感じることも多かったのでしょう。時々、「そうそう!」と頷いて見てくださっていました。

「(映写機の)ベルトが切れたと言われても分からなかった」という友人もいて、私にとって身近な映写機だけれど普段接する機会のないものだから分からないか・・・と思ったり、色々な方の感想を聞くことができました。

「あるものの歴史を見ているだけなのに、その周りの歴史も感じられる。」というコメントをFacebookにいただきました。ありがとうございました。
映像が戦意高揚のためや原子力への理解のために使われたこと、戦後の何もない時代に子供たちが夢中で映画を見たことなど、反戦の意も込めて、私はこの作品を作っています。
それは撮影してゆく中で私自身が感じたことで、編集の時にも、パンフレット作成でも意識していることです。そのことをストーンと受け止めてくださった方がおられて、とても励まされました。
改めて、コツコツとがんばろうと思った試写会開催でした。

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無事に完成披露上映終了!    [製作日誌]

幸運に恵まれて 『まわる映写機 めぐる人生』 の完成披露上映を、「第13回 映画の修復と保存に関するワークショップ」 でしていただけました。
映画に関わるお仕事をされておられる方々に見ていただく機会をいただき感謝しています。

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会場となった「京都文化博物館」です。
立派な外観にビックリ!

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中はこのようになっていました。
こちらは別館で旧日本銀行京都支店の建物で重要文化財に指定されています。

1101 京都文化博物館.jpg

上映会場になったホールは本館にありました。
大きなスクリーンで100人以上の方と一緒に見ました。

今まで何度も見てきた作品ですが、大きなスクリーンで見て完成を実感しました。
資料として 『小さな町の小さな映画館』 『旅する映写機』 『まわる映写機 めぐる人生』 のフライヤーをお配りし10分ほどでしたが作品の紹介をさせていただきました。

上映の機会をいただいたことに改めて感謝申し上げると共に、縁あってご覧くださった皆さん、お世話になったスタッフの皆さんにお礼を申し上げます。

3日間のワークショップの2日目の夕方4時からの上映で、その後に懇親会も開かれたので参加してきました。
積極的に交流できないタイプなので一カ所で動かず[わーい(嬉しい顔)] ホッとしながらビールを飲みました。

翌日は映画館2か所を回りワークショップに合流しました。
行きの新幹線の中ではパンフレットの校正に必死になっていましたが、帰りの新幹線ではボーとして帰宅しました。ボーとしてちょっとした失敗もしました。
今日は試写会の会場の打ち合わせと素材届け。
ささやかながら、29~31日にマスコミ向け(?)の試写会を催します。

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フライヤーが完成!    [製作日誌]

ポスターに続いてフライヤーも完成して届きました。
どうも、枚数を間違えて伝えたらしい[わーい(嬉しい顔)]
近々使用する分は賄えるので、なんくるないさぁ~!

1065 フライヤー表.jpg

フライヤーの表。
ポスターとほとんど変わらないデザインです。
ポスターは文字情報を下位置に詰め込んでいます。
でも、ロゴとイラストの生かし方は同じ!

漫画家の鈴木翁二さんには随分早い段階からイラストをお願いしていて、イラストが上がってすぐにデザインをしてくださった石原雅彦さんにお送りしました。
横サイズのイラストですが、雰囲気を活かしたステキなデザインになりました。

1064 フライヤー裏.jpg

フライヤーの裏はこのようにシンプル!
シンプルイズベストということばがあるけれど、その通り!という感じのデザインです。
下位置に上映情報(場所・日時等)をいれるスペース(下部白紙)があります。

フォントは映画の字幕で使われているものを使っているので、さらに映画的!
校正が上がってきた時は、さすが~!と思いました。

映画を見て、見た映画のフライヤーがほしいなぁ~と、私はいつも思います。でも、シネコンではほとんど上映中の作品のフライヤーは置かれていないし、ミニシアターなどでも上映中のものはない場合が多いですね。
どんな人に手にしてもらえるのでしょう? 
たくさんの方々が見てくださることを願っています。

今日はカーテンを完成させました。
掛けてみたらバッチリ! エアコンの冷気をしっかりと止めています。これで少し電位代が節約できるのではないかと思います。
せっかくミシンを出してきたので、今日は洋服のリメイクをしました。
ちゃんち着られるように(笑)直すことができました!

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ポスターが完成!    [製作日誌]

『まわる映写機 めぐる人生』のポスターが完成し届きました。
今回はデザインしてくださった石原雅彦さんが入稿もしてくださって助かりました。使ったソフトのバージョン等を聞かれるので、入稿の度にドキドキするのですが、今回はそれがなし!

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台風一過、猛暑の戻って来た中、S急便の女性が汗だくで届けてくださいました。
代引きです。石原さんから、ポスター、フライヤー、ハガキ、それぞれの金額の連絡が入っていて、お金をおろして用意しています。
普段、お金を持っていないことがばれている[わーい(嬉しい顔)]

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『小さな町の小さな映画館』の舞台となった北海道浦河町で暮らしている漫画家・鈴木翁二さんに頼んで、今回もイラストを描いていただきました。
途中経過を報告しながら、粗篇を送ったりして、イメージを膨らませていただきました。

作品のタイトルは「しらとり、黒鳥、カケス、その他と永く過ぎゆくもの」
ほんわりとしていて、明るくって、深味もあって、ステキなイラスト!

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映写機が描かれています。
『旅する映写機』のイラスト「地球座初日」にも映写機が描かれています。
このポスターをどこかで見かけたら、どうぞ、立ち止まって眺めてください。
色々な思いが浮かんでくるのではないかと思います。

今日も『まわる映写機 めぐる人生』のブログを1件更新。
心配していた台風でしたが、朝起きて雨戸を開けるともう道路は乾いていました。風は強くなりましたが、雨はあまり降らなかったようです。
猛暑の続いている地域もありますが、台風のお陰で数日涼しい思いをしました。そして、再び暑さが戻って来ています。
大変でも、ポスターを送ったりする作業に追われるようになりたい。

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パンフレット作り    [製作日誌]

各地で雨が降り続いていますが、皆さんのお住まいの地域は大丈夫ですか?
私の暮らしている所は雨は降っていますが、小雨状態が続いています。
天気図を見ると雨雲から外れていることがわかります。
被害が出ないことを祈っています。

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パンフレット作りで難儀をしていて、思わず逃避したくなって、古い古い映画のパンフレットを出してきました。
『100人の子供たちが列車を待っている』を、ご存知でしょうか?
チリ・サンティアゴの貧しくて映画を見たことのない子供たちに映画の原理を説明し、映画を見せるドキュメンタリー映画です。1988年製作ですから、30年前の作品ですね。

683  ゾートロープ.jpg

「ゾートロープ」です。
パンフレットの表紙で子供が覗いているのも手作りの「ゾートロープ」
『まわる映写機 めぐる人生』にも登場します。

映画が何故見えるのかを説明する時にシャッターの話になります。でも、実際の映写機のシャッターは見える場所にはないので、なかなか実感できなせん。フィルムを見れば横に線が入っているのに映画には写らない。不思議ですね。
そんな疑問に答えるように映画の原理を説明してから、『まわる映写機 めぐる人生』は始まります。パンフレットで映画の原理を説明するのか、しないのか、そんなことを考えながら、パラパラとページをめくっていました。
ページ数は24ページが良いよと言われて(価格が安く済む)悩んでいます。

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今回のパンフレットでは随分早い時期から年表を入れたいと考えていました。
色々な方にお話を伺って、映像が時代の最先端のもので、時代ごとに色々な形で活用というか、利用されてきたことを実感しました。そのことを伝えるためには、時代背景を一緒に伝えなければ・・・と思ったのです。

パンフレット作りを引き受けてくださった石原雅彦さんは、なんと年表好きなのだそうだ。
私が「今回は年表を入れたい。年表と呼応するようにお一人お一人の方をご紹介したい」と希望を伝えると、にっこり! 
「年表、好きだから」と、本を読むためにメモした手帳の年表を見せてくれました。
ウフ、うまくいきそう! 二重構造の生き生きとした年表を作りたいのです。

今日は原稿作りと共に画像探しもしていました。
映像の編集も整理学だけれど、パンフレット作りも整理学。きちんと整理してからでないと作業は進まない。ちゃんと素材を揃えなければ料理は始まらない。

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紙媒体の打ち合わせ    [製作日誌]

新作『まわる映写機 めぐる人生』のチラシとポスターの校正とパンフレットの打ち合わせをするため、デザイナーの石原雅彦さんと待ち合わせ。
私の地元大宮に出掛けるついでに・・・ということになりました。
感謝!

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今回も浦河在住のマンガ家鈴木翁二さんにイラストを描いていただきました。
編集の途中で、このように編集をしていますと連絡を小まめに入れるようにしていましたが、なかなか仕上がってきませんでした。
でも、届いた作品を見てやわらかな懐かしい感覚を覚えたので、多くの皆さんに受け入れていただけると信じています。
文字のフォントは映画の字幕と同じもの。
懐かしい雰囲気と読みやすさが特徴です。

491 しらとり、黒鳥、カケス、その他永くゆき過ぎるもの.jpg

作品のタイトルは「しらとり、黒鳥、カケス、その他永くゆき過ぎるもの」。
翁二さんから届いた作品を個人的に購入して、額作りをしている家具職人さんに絵を送って額の材質やデザインはお任せした。
裸のままの絵より額装された絵の方がはるかにステキ!
階段脇の小さなスペースに飾って、上がり降りの度に眺めて楽しんでいます。

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パンフレット作り    [製作日誌]

急ぎで送らなければならなかった新作のDVDをなんとか仕上げていただいて発送できたのですが、お話を聞かせていただいた皆さんの確認用のDVDはまだ完成していません。
そういう状況なのにパンフレット作りに取り組み始めました。

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パンフレットには無関係だけれど、とてもきれいだなぁ~と思ったけれど紹介できなかった「ショウジョウバカマ」の蕾の画像です。
こういう植物の規則正しさが好きです。

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こちらもきれいに咲いたけれど紹介できなかった満開の「アイリス」

初めてパンフレット作りに取り組んだのは『旅する映写機』の時でした。
映画にまつわる三部作の最初の作品『小さな町の小さな映画館』ではお金がなくて、パンフレットを作るという発想がありませんでした。

『旅する映写機』では、撮影を通して映写機の資料がほとんどないことに気付いて、映画のパンフレットというより映写機解説本のようなものを作りたいと思いました。
自分なりに手作りしたパンフレットサンプルは確か60ページを超えるくらいで、「こんなに厚いパンフレットをいくらで売るの?」と言われてしまいました。
登場する映画館の説明を短くして、映写機解説はそのままにするという選択をした時も、周りの皆さんから飽きられてしまいました。
48ページで800円で販売しています。

パンフレットのページ数は4の倍数で作ります。表紙、表裏、1ページ・・・となって、裏表紙は必ず4の倍数。紙の両面を使うからです。どのような流れにするか、あれこれ考えています。
今回は、どの時代にどのように映画が見られてきたかという映画の歴史も載せたいと思っていて、そのレイアウトをどうしたらよいのか、考えています。
最後はデザイナーさんとプロの編集者がフォローしてくださるので、今はイメージと思いを膨らませています。まずは原稿依頼の打診から始めます。

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新作 『まわる映写機めぐる人生』 が完成!    [製作日誌]

映画にまつわる三部作 『小さな町の小さな映画館』 と 『旅する映写機』 の完結編 『まわる映写機めぐる人生』 が、やっとやっと完成いたしました~!
撮影にご協力くださった皆さん、大変お待たせして申し訳ありませんでした。

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作品のタイトルはさんざん悩みましたが 『まわる映写機めぐる人生』 にしました。
ステキなロゴを作ってくださったのは石原雅彦さんです。

映画を映すことに心をかたむけた人たちを訪ねる作品になりました。
魅力的な方が次々に登場します。
そして、皆さんの表情がステキです!

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撮影を始めたのは2014年6月のことでした。
途中で予定外の頼まれ仕事が入って保留状態になってしまい、2017年に追加撮影をしながら素材の取り込みを始めました。本格的に編集を始めたのは2017年の秋でした。

編集の途中でパソコンの動きが考えられないほど重くなって、原因が分からず、初めからやり直すというトラブルもありました。
試写の日が迫っていたので、もう経験したくない~!と思うほどのプレッシャーを感じました。
仕上げ途中の2回の試写で四宮鉄男監督に見ていただきアドバイスをいただきました。

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編集途中で、人生に触れているとしみじみ感じる瞬間があり迷いがなくなり、編集方針もその方の人生に触れるように・・・と考えがハッキリしました。
私の場合、撮影の段階でシナリオも何もありません。
せっかく撮影させていただいたのに申し訳ないことになった場合もあります。お詫びすると共に、改めてご連絡させていただきます。

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いつも、仕上げでお世話になっている「スリーエースタジオ」
2018年4月19・20日に本編集をしました。
撮影の下手な私をカバーしてオンライン編集をしていただきました。大感謝!

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24日に、ナレーション録り、音楽付け、整音の作業をしました。
今までの作品でも、私の質問する声などは入っていたのですが、今回は雑談しながら撮ったりもしているので自分でナレーションを読もうと編集の途中で決心しました。

いつもステキな音楽を付けてくださる遠藤春雄さんに、今回も音楽をお願いしました。

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ナレーションを録るブースの中、3重の扉の中はこのようになっています。
閉所恐怖症気味の私は中に入るだけで大変なのです。

画面を見ながら、右脇にある装置の赤ランプが付いたらナレーションを読みます。
今回、そのタイミング、キュー出しをしてくださったのも大先輩の四宮鉄男監督でした。
意識してナレーションを少なくしましたが、それでも素人ナレーターには大変でした。お陰さまで何とか役目を果たしました。

整音に予想以上に時間が掛かることになり、今日は残りの整音とミックスの作業をしました。
作業上、データは絵と音それぞれに分けられ別々に作業をして、最後に一つのデータにします。その作業がミックスです。

私が現場に出掛けてもできることはほとんどないのですが、作品が完成する瞬間なので出かけました。そして、気付いた点は2つのみ。その場で対処していただきました。
撮影にご協力くださった皆さん、貴重な資料をお貸しくださった皆さん、仕上げの心強いスタッフの皆さん、そして、ブログを読んで励ましてくださった皆さん・・・、ありがとうございました! 

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国会図書館へ    [製作日誌]

今日は「国会図書館」へ古い新聞記事を捜すために行ってきました。
前回利用した時から3年以上経っていると思うので、新規に申し込む準備(氏名などの確認のできる書類が必要)をして出かけました。

140 国会図書館.jpg

永田町駅に着いて「国会図書館」という表示のある出口に出ると、そこにも地図があります。
もう隣が「国会図書館」で入口が先にあるだけ。

141 国会図書館.jpg

やはり期限が切れていて、新館で登録の手続きをして前回の登録利用者カードを返却しました。
前回来た時はとても混んでいたのですが、今日はガラガラ。
どうも、ネット利用できるようになったためのようです。

142 国会図書館.jpg

「国会図書館」の方は皆さんとても親切で、うろうろしていると声を掛けてくださいます。
新聞記事のプリントアウトを指示して、1階の受け取りコーナーに行って「あっ!」
財布もロッカーに預けてしまったことに気付き、係りの方に声を掛けてロッカールームへ!

「国会図書館」ではバッグなどは持ち込めずコインロッカーに預けて、用意されている透明の袋に持ち物を入れて入館するのです。私のようにお財布を忘れる人も多いのか、笑顔で「はい、お待ちしております」と言われてしまいました。

一旦外に出ようとしたら駅の改札口のようになっているところで赤いランプがついて外出られません。プリントアウトの指示をして受け取っていないので出られないそうです。お財布を取りに行きたい旨を伝え番号札を頂いてカードを渡してコインロッカールームへ[ふらふら]
前回はこのような失敗をしなかったのでお財布(貴重品)を持って入ったのでしょう。

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大半の探している記事を捜すことができて外に出ると、「国会議事堂」が見えました。
右端に写っているのが「国会図書館」の本館です。

慣れない場所で慣れないパソコンで作業をしたためか、帰り道、左の肩甲骨辺りに痛みが[がく~(落胆した顔)]
まぁ、無事にミッション遂行ということで夜の編集はお休みしようと思います。
明日はいつもの「ゆるりヨーガ」です。

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資料撮影をする!    [製作日誌]

あちこちへお願いしていた資料や写真などが届き、今日はその撮影の続き。
照明も頂いたものを一つしか持っていないし、画角を読むのが下手なので、資料撮影は苦手中の苦手な作業なのです。

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「神戸映画資料館」からお借りした映画のリーフなどです。
『ウエスト・サイド物語』が70ミリフィルムだったことをご存知の方も少ないと思います。
そのめずらしい70ミリフィルムの上映をされた方のインタビューを使っていて、「どうぞ! ありますように!」と念じて、『ウエスト・サイド物語』のリーフをリクエストしました。
「見つかりました!」と連絡を頂いた時は、思わずガッツポーズ[わーい(嬉しい顔)]
お忙しいなか、探してくださいました。感謝!!

ATGということばも若い人は知らない方が多いことでしょう。
「キネ旬のベストテンにATG映画が・・・」というインタビューを使っています。

これを機会に写真の整理をして、色々なことも思い出して楽しかった!という手紙を同封してくださった方もおられました。有難い!!

戦時中に上映されていたという「マー坊シリーズ」の動画データも届いています。

「大阪万博」の写真は当てにしていた方が思わぬ展開で持っていないことが分かり、Facebookで呼びかけたところ、意外な方から「8ミリフィルムならあります」とコメントが入り、データ化したものが早速届きました。
しかもクレジットのみで無料で貸してくださるとのこと! 感謝!!

多くの方のご協力を頂いていることを肝に銘じて気張って撮影しなければと思っています。
貴重なものをお貸していただいているのですからきちんと撮影し、できる限り早くお返しできるようにしなければ・・・と思っています。
資料撮影は明日も続きます。夜は原稿の入力をします。

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最後の都内ロケ    [製作日誌]

粗篇を終えて、事実確認も兼ねてもうお一人インタビュー撮影を追加したいと考え、知り合い経由で取材の申込をしていました。
幸い、取材を受けてくださることになったので、今日は都内で追加ロケでした。

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午前中に出掛けたのは「本郷中央教会」です。
一度撮影させていただいているのですが、資料がうまく撮れていなかったので、再度お尋ねしたいとお願いしました。
残念ながらその時の資料は見つけることができなかったのですが、教会に映写室があったなんて歴史的にも興味深い事実だと思います。

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午後からは「フィルムセンター」に伺いました。
映画好きの方ならご存知だと思いますが、なかなか、楽しい場所です。

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今回は「本郷中央教会」で催された「活動大写真会」のことを調べておられる方にお話を伺いました。そして、新たな事実も分かりました。
“事実は小説より奇なり”ということばがありますが、今日はお話を伺いながら、ぼんやりと見えていた姿がハッキリするような感じで、奇ではなく事実なのだと実感しました。

『旅する映写機』で取材した福島県本宮市にある「本宮映画劇場」は、元々はみんなで集まれる場所がほしいと町の有力者たちが出資して建てたものでした。
『小さな町の小さな映画館』の主人公の「大黒座」は、初期の頃、講談あり、演劇あり、映画、地域の学芸会、選挙演説の会場と、まさに多くの人が集まる場所でした。

多くの人が集まれる場所自体が貴重な時代があったのだと、改めて思い知らされました。
しかも、その場所が外国の風も運んでくる教会だったのですから、多くの人が注目し関心を寄せていた場所だったのも頷けました。

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試写を終えて    [製作日誌]

なんとか間に合って11時からスタジオをお借りして試写をしました。
と言っても、まだまだ土台作り段階のうちうちの試写。見ていただいたのは大先輩の四宮鉄男監督。長い間、編集者として一緒に仕事をしてきた大先輩です。

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いつもお世話になっている「スリーエースタジオ」
このスタジオの実力のあるスタッフの皆さんに補っていただかなければ、今までの作品は完成しませんでした。

試写の後にいろいろご意見を頂いて、「なるほど」と思うこともあれば、「それは私はしたくない」と思ったこともありました。
私自身も、2時間15分を頭から全部を見て、いろいろ感じることもありましたし、迷っている部分の気持ちの整理もできました。

まだまだ作品としては歩き出したばかりですが、「おもしろい」と言っていただけたし、「作品になりそうだ」とも言っていただけたので、ほっとしました。
映写技師というプロの方と上映活動をしている一般の方を一つの作品にできるのかと思っていた言われました。私自身はそんなことを考えてもいませんでした。

ご意見を聞きながら大きく構成を変えてみようと思いました。全体の11の塊はそのままで順番を変えて、流れがどうなるか見てみようと思います。
挑戦した子供たちのラストシーンは残念だけれど無理かな・・・と思っています。

今回の作品は 『小さな町の小さな映画館』 『旅する映写機』 に続いて、映画にまつわる三部作として完成させるつもりでいます。でも、今までとは違って今回の作品は自分でナレーションも読もうと思っていて、極力ナレーションを少なくしています。そのことも影響していると思うのですが、「説明不足」も指摘されました。
自分で撮影しているので色々分かっていることが、初めて見る人に対する想像力を鈍らせていました。「親切ではない作品」という指摘です。
映像の邪魔をしたくないと考え、文字情報も少なくしたことも影響して、確かに説明不足だと思いました。できれば、ナレーションも文字情報も少なくしたいのですが、その辺りもよく考えて、それぞれのシーケンスの入口を工夫してみようと、今は考えています。

「短くするのは簡単だよ。根っこをしっかり作らなければ!」
その言葉を支えに仕切り直しです。

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第1回試写用の編集が終わる!    [製作日誌]

素材の取り込みが終わって、素材の整理も終わって、最初の構成案を考えたのが10月。
それから編集を開始して、やっと、明日の第1回試写用の編集が終わりました。
11月はまだまだ集中して編集できていませんでしたが、おおよそ、3ヶ月かかって最初のゴールに辿り着きました。

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明日の試写のためにDVDに書き出したものを点検するためモニターで見ていた時にスマホで撮った画像です。
スマホで撮ったので横長になっていますが、作品は私の大好きな4対3のサイズ。
DVCAMテープで撮影しています。

試写用編集の長さはおおよそ2時間15分(135分)。
構成案を考えた時点では3時間前後になるかな・・・と思っていたので、予想より30分くらい短い物になりました。少し削り過ぎているかもしれません。
編集の師匠に見ていただくためには3時間くらいあった方が素材チェックにもなるので良かったかもしれないと思っています。

編集中から切り詰め過ぎたのではないかと気になっていたのですが、まぁ、明日見ていただいてご意見を聞かせて頂こうと思っています。
1枚目のDVDは1時間20分弱。2枚目のDVDが56分弱。

明日はいつもお世話になっている四谷のスタジオで見ることになっています。2時間を切るためには30分近く短くしなければなりません。塊をバン!と切るようにアドバイスをされるかもしれませんが、現時点ではそれぞれを切り詰めて完成させたいと思っています。
撮影させていただいたにもかかわらず、構成案の時点で入らないと判断した取材先もいくつかあって申し訳ない気持ちで一杯です。もうこれ以上は・・・という気持ちなのです。

構成台本というか、編集台本は44ページ。豪華登場人物多数[わーい(嬉しい顔)]
明日は冷静に自分の作品を見て、その後、少し考える時間を持とうと思っています。
丁度来週の25・26日に、新潟柿崎で「記録映像製作ワークショップ」の講師をするので、明日の試写が終わったら、ワークショップ用の資料作りをするつもりでいます。少し対象から離れることで頭の整理がつくかもしれないと思っています。
明日の持ち物の準備も完了しました。間に合ってほっとしています。
これから、一人でささやかな乾杯をしようと思っています。

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編集の手掛かり    [製作日誌]

ネタ切れで今日は編集作業のことを少し書きます。
連日、編集作業でヒイヒイ言っている私ですが、何をやっているのか皆目見当もつかないし、何故そんなに時間や手間が掛かるの?と、思っている方も多いかもしれません。

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構成案です。私は昔からこのように箱書きをしています。
斜めの線は編集し終わった印です。こうして、編集を終えた部分を消して、漏れがないかチェックし、先に進んだことを実感します。矢印は移動を示すためのもの。この場合は大きな塊を前に持ってゆきました。

この紙を見たところで分からないですよね[わーい(嬉しい顔)]
実際に編集を始めると、最初に考えた構成案通りに繋がらないことも多々ありますし、いざ編集開始という段階で、すでに考えが変わっていることもあります。
あら、季節が違っている!
あら、方向が同じだ!
あら、サイズが同じで繋がらない! など等、繋がらない理由は際限なくあります。
まさに構成案は机上の空論なのですが、何も手がかりがないと五里霧中で進めないのです。

撮影の段階で撮影台本を完成させ、それを手掛かりにきっちり撮影をするという方もおられます。この撮り方は劇映画的で、アメリカのドキュメンタリーなどの場合はコンセプトがハッキリしていて、この方式で撮る場合が多いように作品から感じます。ここにやらせや編集ねつ造という問題が出てきます。私の場合はとにかくその場に行ったら、まずはカメラのスイッチを入れるという方式です。

今回の場合たまたま前作の『旅する映写機』の上映初日に、新聞記事を読んでくださった元大宮東映の映写技師であり館主さんだった方がいらしてくださって、それまで見たことがなかった「映写技術者証」を持って来てくださったという偶然の出会いからひらめきました。大胆というか、思い切りが良いというか・・・[わーい(嬉しい顔)]笑顔に魅せられました!

当然、クランクインはその方の撮影でした。不思議なことにお一人の撮影が終わると、その繋がりで次の方が浮かんで・・・といういつもの「芋蔓方式」で撮影は進みました。クランクアップも、なんとなく、これでいいかな!と感じて止めています。

今はとにかく試写までに構成案を手掛かりに最後まで編集することが目標です。
自分の作品を冷静に見ることは難しく、場所を変え、大先輩にも一緒に見ていただくという環境を作って、少し自分の作品を突き放して見ようとしています。
試写は今週土曜の20日に決まっています。作品完成の道程としては10%位のところを目指している感じです。

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資料の読み込み    [製作日誌]

「今日は久しぶりに雨が止んで日が射すので外干しのチャンスです」とテレビで言っていたので、部屋干しがぶら下がった状態でしたが洗濯をしました。
お昼頃から日が射すという予報でしたが、お昼はまだ雨が降っていて止んだのは夕方でした。
そんな中で、インタビューの書き起し原稿を読み込んでいます。

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インタビューの書き起し原稿です。
全部を読み終えるまで、ある程度の時間が掛かります。
読みながら、新聞記事や映画のチラシなど必要な資料をメモしています。もちろん、読みながら作品の構成が浮かんだり消えたりしています。
一度は国会図書館などに出掛けて資料を集め、撮影をするつもりでいます。

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左側が、どのテープのどこに何が入っているかが書いてあるロール表。
調べやすいようにインデックスを付けました。

編集中はこのロール表を見ながら、素材を探し出します。
なので編集が終わる頃にはボロボロになるので、バラバラにならないようにホチキスで3回も止めてあります。

戦後すぐに上映を始めた映写技師さんから現在フィルム上映をされている映写技師さんまで、たくさんの方々にお話を伺っています。
親子3代にわたって上映に関わっておられる鈴木文夫さんのインタビューはお父さまの戦前の上映の話から現役の現在まで。そっくりそのまま記録として作品にして見て頂きたいくらい貴重なインタビューです。
でも、現実はそうはいかないので、ちょっとした秘策を考えています。

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仏前に供えるために買った「スターチス」の花があまりにも美しかったので撮ってみました。
同じ花でも華やかさが格段に違う花もあるのですね。
その時、その時、花も懸命に生きているのだと思いました。
「スターチス」は簡単にドライフラワーになる花だけれど、一瞬、一瞬なのだなぁ・・・。
花もがんばっている! 私もがんばろう!

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カナリヤ映画祭の撮影    [製作日誌]

『旅する映写機』の次回作の最後の最後のロケで、福島県本宮市に行ってきました。
第5回になる「カナリヤ映画祭」を撮影するためです。

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戦後間もない昭和31年に、本宮小学校の母親と教師のグループ「青いえんぴつの会」が発足。
「台所の中から出て、物事を考えよう」というのが合言葉だったそうです。
農家の嫁は自由に外に出かけられない時代に生まれたこの合言葉に大変興味を持ちましたが、この流れは戦前からあったそうで、当時珍しい季節保育園を作るなどの活動があったそうです。

そして、「青いえんぴつの会」から生まれたのが「本宮方式映画教室」運動でした。
当時は太陽族映画や任侠映画が盛んな時で、テレビもほとんどない時代に子供たちに良い映画を見せたいと母親たちは願ったのです。
地元の映画館が協力し、子供たちはぞろぞろと列を作って映画館に出掛け、映画を見るとその感想を絵や文章にしたり、親子で話し合ったりしたそうです。
そして、いよいよ、自分たちの手で映画『こころの山脈』を作るまでに盛り上がったのです。

「青いえんぴつの会」のメンバーだった本田文子さんは90歳を越えられてもお元気!
2015年にインタビュー撮影をさせていただいているのですが、その時、本田さんが声を掛けてくださって、小学生の時に「本宮方式映画教室」を体験した方々もいらしてくださり、お話を伺うことができました。

他の作品に関わっていて足踏み状態になっていて、いよいよ編集を始め、やはり「カナリヤ映画祭」も撮るべきだと判断して、今回、出かけることにしました。

撮影をしているので画像はありませんが、本田さんがお手伝いに来ている高校生と一緒に展示準備を進めている時「千人針」や「虎の絵の描かれた寄せ書き」について説明しているところに出会え撮ることができました。
今回の上映作品の中に『この世界の片隅に』があったので、戦争について考える機会になれば・・・ということで地元の方々からお借りしてきたものだそうです。

当時、小学生だった皆さんも60代になられているので、この映画祭に地元の高校生が継続して関わっていて交流があるのはステキだなぁ~と思いました。
お世話になった「カナリヤ映画祭」の皆さま>ありがとうございました!

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