103年の歴史を刻む映画館「高田世界館」の撮影 [製作日誌]
9月5・6・7日と新潟県上越市にある 「高田世界館」 の撮影に行ってきました。
明治44年に建てられた建物が奇跡的にも残り、今はNPO法人 「街なか映画館再生委員会」 が管理運営をしています。
明治時代に日本で一番人口が多かったのは新潟県。その栄華を感じさせる豪華な建物でした。
軽井沢~上田と強い雨が降っていたのですが、幸運にも高田駅に着くと雨があがってくれました。
晴れ女の面目躍如! (もちろん出発の大宮は)
雨上がりの 「高田世界館」 です。
『シグナル』 という映画のロケに使われた時の 「GINEIKAN」 の文字が残されたままでした。
雪の多いこの地域独特の 「雁木(がんぎ)」 が、通りから映画館の入口まで続いています。
脇にはボランティアの方々が植えた花が咲いていました。
現在使われているチケット売り場。
左奥に見えるのが 『シグナル~月曜日のルカ』 のポスター。
ロケ地巡りで訪ねてくる人も増えてきたそうです。
上映をしていない時は館内を自由に見学することができます。
2階席もあるので、両脇に階段があります。
文化庁の 「登録有形文化財」 になっていますし、平成21年には経済産業省から 「近代化産業遺産」 に認定されています。
暗い中、2階からスクリーンを撮影。
私は照明を持っていないので明るさが不安になって、窓口になってくださったNPO法人の企画・運営担当の井上迪音さんに声を掛けると2階の窓を開けてくださり、ほっとしました。
元々 「高田座」 という芝居小屋からスタートしたので、この窓があるのだと思います。
窓明かりで、天井の 「源氏車」 のモチーフが浮かび上がる・・・。
かつてはシャンデリアが下がっていたのではないかと思われる風格ある天井!
映写機は名機と言われている 「フジセントラルF-3」1954年製 と 「フジセントラルF-5」1955年製。1年製造年がずれているけれど新しい映写機が設置されたと思うと、映写技師の久保田定さんはおっしゃっておられました。
いつものことですが、撮影に集中してしまい一番肝心な映写室と映写機のスチール写真を撮り忘れてしまいました。長年使い込まれた映写室と映写機をお見せできずすみません!
2007年の中越沖地震の後、雨漏りが始まった時に屋根の修理の見積もりをしたところ500万円掛かるとわかり、壊すにも同じように500万円掛かると分かり、途方に暮れてしまった元持ち主の熊谷栄美子さん。色々な出会いと知恵が重なって、「高田世界館」 は息を吹き返しています。
この頃は雪が少なくなったうえ、雪対策が充実してきたのでこの地域独特の 「雁木」 の必要性はなくなったそうですが、ずっと 「雁木」 が残っている街らしい、ゆっくりと、でも静かに蘇っている 「高田世界館」 はとてもステキな映画館でした。
そして、いろいろな形で関わっている皆さんの関わり方もステキだなぁ~と感じた撮影でした。
撮影にご協力くださった方はもちろんのこと、高田の皆さまに感謝!
明治44年に建てられた建物が奇跡的にも残り、今はNPO法人 「街なか映画館再生委員会」 が管理運営をしています。
明治時代に日本で一番人口が多かったのは新潟県。その栄華を感じさせる豪華な建物でした。
軽井沢~上田と強い雨が降っていたのですが、幸運にも高田駅に着くと雨があがってくれました。
晴れ女の面目躍如! (もちろん出発の大宮は)
雨上がりの 「高田世界館」 です。
『シグナル』 という映画のロケに使われた時の 「GINEIKAN」 の文字が残されたままでした。
雪の多いこの地域独特の 「雁木(がんぎ)」 が、通りから映画館の入口まで続いています。
脇にはボランティアの方々が植えた花が咲いていました。
現在使われているチケット売り場。
左奥に見えるのが 『シグナル~月曜日のルカ』 のポスター。
ロケ地巡りで訪ねてくる人も増えてきたそうです。
上映をしていない時は館内を自由に見学することができます。
2階席もあるので、両脇に階段があります。
文化庁の 「登録有形文化財」 になっていますし、平成21年には経済産業省から 「近代化産業遺産」 に認定されています。
暗い中、2階からスクリーンを撮影。
私は照明を持っていないので明るさが不安になって、窓口になってくださったNPO法人の企画・運営担当の井上迪音さんに声を掛けると2階の窓を開けてくださり、ほっとしました。
元々 「高田座」 という芝居小屋からスタートしたので、この窓があるのだと思います。
窓明かりで、天井の 「源氏車」 のモチーフが浮かび上がる・・・。
かつてはシャンデリアが下がっていたのではないかと思われる風格ある天井!
映写機は名機と言われている 「フジセントラルF-3」1954年製 と 「フジセントラルF-5」1955年製。1年製造年がずれているけれど新しい映写機が設置されたと思うと、映写技師の久保田定さんはおっしゃっておられました。
いつものことですが、撮影に集中してしまい一番肝心な映写室と映写機のスチール写真を撮り忘れてしまいました。長年使い込まれた映写室と映写機をお見せできずすみません!
2007年の中越沖地震の後、雨漏りが始まった時に屋根の修理の見積もりをしたところ500万円掛かるとわかり、壊すにも同じように500万円掛かると分かり、途方に暮れてしまった元持ち主の熊谷栄美子さん。色々な出会いと知恵が重なって、「高田世界館」 は息を吹き返しています。
この頃は雪が少なくなったうえ、雪対策が充実してきたのでこの地域独特の 「雁木」 の必要性はなくなったそうですが、ずっと 「雁木」 が残っている街らしい、ゆっくりと、でも静かに蘇っている 「高田世界館」 はとてもステキな映画館でした。
そして、いろいろな形で関わっている皆さんの関わり方もステキだなぁ~と感じた撮影でした。
撮影にご協力くださった方はもちろんのこと、高田の皆さまに感謝!
2014-09-08 11:55
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郷里の映画館ですが、高田は昔、中学生の頃しか行ったことがありません。貴重な佇まいを残す映画館ですね。「シグナル」、観ていませんが、これは観なくちゃ。
by sig (2014-09-08 23:23)
sigさん>高田が郷里でしたか・・・。
高田には一番多い時は6館映画館があったそうですね。
今残っているのは郊外のシネコンと「高田世界館」のみ。
椅子・屋根・と修理をしてきて、今後は暖房設備をなんとかしたいそうです。それが整えば冬の上映が可能になります。
「シグナル」は映写室もしっかり写っているそうですよ。
私も観なくちゃ!
by 森田惠子 (2014-09-09 11:33)
こんばんは。
郷里は長岡なんですが、長岡も最盛期には映画館は4~5館あったのですが無くなってから何十年経つでしょうか。
この後の記事も見ましたが、みなさん本当に映画館という街の文化の灯を消さないようにととても熱心に盛り上がったようで、森田さんにとって何よりもうれしいことでしたね。
by sig (2014-09-11 18:09)
sigさん>長岡だったのですね。
「高田世界館」の再生は、途方に暮れた熊谷さんが困っていることを、他の方に率直に話されたことから始まったのだと思いました。
熊谷さん、とってもステキな女性です!
by 森田惠子 (2014-09-11 19:06)