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カップ類の持ち手の作り方   [陶芸薀蓄]

ロクロびきのコーヒーカップとスープカップも、最後の窯出しで完成しました。
今日は、カップ類の持ち手の作り方をご紹介します!

330 カップと持ち手.jpg

ろくろびきした本体。サークルは週に1回だったので、多くの場合は、翌週に高台(カップの下の部分)を削っていました。ちょうど良い硬さで削るためには保管の仕方を工夫しなければなりません。板の上に載せて、ラップで包んで保管していました。

ロクロをひくのも難しいけれど、高台削りも難しい!
私は、芯出し機というアトリエの備品を使って削っていました。中心に置くのも、きれいな円で削るのも難しくて、いつも苦戦をしていました。

高台削りが終わって、まだ、乾燥していない段階で持ち手を付けます。
持ち手を大まかな形でつくって乾燥させ、形が変形しないくらいの硬さになったところで、同じ土をどろどろの状態にした 「ドベ」 を作って圧着します。
その時、接着する面に傷をつけるのがポイント。私の場合は竹串で傷をつけ、「ドベ」 を少しつけた歯ブラシでゴシゴシ、更に傷をつけてから 「ドベ」 をつけて圧着していました。

331 珈琲カップ.jpg

たまには・・・と遊び心で、2本の棒状の土をねじった持ち手を付けてみました。
持ち手の長さ、形などによって、コーヒーカップの持ちやすさや雰囲気が変わります。
この持ち手、楽しいけれど、あまり持ちやすいとはいえません[わーい(嬉しい顔)]

332 珈琲カップ.jpg

こちらは、親指の当たる部分に、手作りの 「木の葉の加飾印」 を押した飾りを付けました。
この飾りがあることで、とても持ちやすく気に入っています。
この形はたくさん作っています。

333 スープカップ.jpg

こちらはスープカップ。
予想通り、益子の赤土はとてもきれいな色に上がりました。
両方に持ち手を付けようと思っていたのですが、大きさと持ち手のバランスを考えて、片方だけにしました。少し平らにした持ち手の中心に1本の線を入れました。

334 スープカップ持ち手.jpg

鉄赤の釉薬が厚く掛かった部分は赤い色に。
薄く掛かった部分は黒く発色しています。
1本の筋がアクセントになりました。

食器にとって大切なのは手で持った時の感触。手取り感です。
重さ、縁の厚みや形、持ち手の位置や形などによって、随分、感じが変わります。何度も、何度も、作ることで、自分の作りたいものが作れるようになっていきます。

今日はなんとなく体調不良。
一番暑い時間はエアコンをつけて、ゴロゴロして過しました。暑い夜、アイス枕をして寝ているのですが、それで首が冷やされ過ぎているのか? なんとなく、体温管理がうまくいっていないような感じがしています。今日は早めに寝ようと思います。

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コメント 4

sig

陶芸は全くの門外漢ですが、広い面積を占める朱色と黒い縁の対比がとてもバランスよく感じます。持ち手は3番目がいいかな。
by sig (2013-08-18 23:53) 

森田惠子

sigさん>釉薬の発色具合は偶然のなせる技のようなところがあります。
縁は高温で釉薬が流れて、結果的に釉薬が薄くなって黒くなります。

持ち手の縁の角を残すか、なめし革を使って丸く仕上るか、ほんの少しのことで随分と雰囲気が変わります。
陶芸は面白いですよ。

by 森田惠子 (2013-08-19 10:58) 

向日葵

こんにちは!


持ち手の部分て難しそうですが


シンプルなカップも、持ち手のデザインで印象が変わって楽しいですね!


ねじりを入れたのも素敵ですし


「木の葉の加飾印」 を押した飾りを付けたというのが


すごく目新しく思えました。


親指をのせてくつろぐ感じが伝わってきます♪
by 向日葵 (2013-08-19 13:20) 

森田惠子

向日葵さん>加飾印は、余りの粘土で手作りするおもちゃみたいなものなのですが、以外にワンポイントになります。
お皿などに押して模様にしても楽しいのです!

by 森田惠子 (2013-08-19 14:16) 

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