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「シネマ尾道」へ   [製作日誌]

30日、内子町から尾道にある「シネマ尾道」へ向かいました。
「シネマ尾道」は、『小さな町の小さな映画館』の撮影の時に訪れた映画館です。

「大黒座」の4代目館主・三上雅弘さんの長女・みちるさんが尾道の大学に進学することになって、母娘で訪れた時に駅前に映画館を発見して、遠く離れた地で一人暮らしを始める娘に、「映画館があれば人に会えるし寂しくない」と思ったと、母・三上佳寿子さんが話されて、その話を聞いた私は、このインタビューを使いたいと考え、そのためには尾道に行かなければ・・・と出かけたのが、2011年8月のことでした。

658 シネマ尾道.jpg

「シネマ尾道」のボランティアスタッフは無給ですが、映画を無料で見ることができます。すぐに、みちるさんは「シネマ尾道」のボランティアスタッフになって、今までと同じように映画を見続けられる環境を手に入れます。

『小さな町の小さな映画館』では、佳寿子さんが1歳くらいのみちるさんを抱いている写真を使っていて、ご本人は登場しません。
「何故ですか?」という質問を何回も受けました。佳寿子さんから「(取材をされると)娘の将来の方向を決めてしまうことになりかねないので止めてほしい」と言われたからなのです。そこで粘らなければダメだという意見も多々頂いたのですが、佳寿子さんの気持ちがとてもよく分かった私は、みちるさんは撮らないけれど尾道へ行くという選択をしました。

NPO法人「シネマ尾道」は準備の段階で、映写機を手当てしていて、でも、まだ、映画館の場所の確保ができていなかったので、その映写機を倉庫に預けていたのですが、なんと、火災で消失してしまうという大事件に遭遇してしまいます。
核となって活動していた河本清順さん(現・支配人)は、「皆さんからの善意のお金で買ったものなので、申し訳なくて、申し訳なくて・・・」と、当時の気持ちを話されていました。
火事で消失した後、「シネマ尾道」へやってくることになったのが「シネマ・クレール」の映写機。映画館にとって相棒のような映写機は「シネマ・クレール」から「シネマ尾道」へと旅をして、今も大切に使われています。
「大切に使われていたので、とても調子がよく、今まで(6年間)トラブルもありません」と、河本さんが笑顔でおっしゃっていました。

今日は関係者のみの試写があって、出かけなければなりません。途中で、調子の悪いスチールカメラを修理に出し、岩手のロケのチケットの手配もしたいと思っています。

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