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岡山の「シネマ・クレール」へ   [製作日誌]

1日は「映画の日」。開館前、9時30分少し前に、一人の女性が「シネマ・クレール」の前に立つ。
数分後にドアが開くと、スーと中へ入っていかれた。その後も、一人、二人と、「シネマ・クレール」へ人が入っていく。それだけで、撮影している私も嬉しくなりました。

659  シネマクレール外景.jpg

現在の「シネマ・クレール」は、平成13年に、ゼロから建てられたもの。館内を見せていただいても、細部まで計算し尽くされていることが伝わってきました。なんという贅沢! そして、「シネマ・クレール」で映画を見られる皆さんは、なんと幸せなことか!
スクリーンのサイズは左右と上部が移動し、アメリカンビスタ、ヨーロッパビスタ、スタンダード、シネマスコープと変化。吸音のために壁には美しいドレープの布が張られていました。

社長の浜田高夫さんは岡山出身。京都の大学に進学し就職で地元に戻ってくると、見たい映画が岡山では見られないという現実にぶつかる。休日に京都までわざわざ映画を見に出かけて、映画の飢えを凌いでいた時期もあったそうです。

見られないのなら・・・と、地元の美術館のホールに上映できる環境があることを知り(映写機はなかった)、上映活動を始める。なんと、35ミリの映写機を自分で購入して、月に3~4度も上映をしていたという。
休日の度に映写機をセットして上映後は撤去をするの繰り返し。自由に使えるホールがほしいという思いを募らせているところに、美術館の前に貸し出し中の建物があって、念願の開館(1号館)にこぎつけたそうです。

浜田さんは、淡々とお話をされるのだけれど、それはそれは本当にすごく大変なことだったと想像できますし、幾度も一大決心が要ったことと思います。途中でサラリーマンを辞めておられる。
一時期は3スクリーンを運営されていたのですが、シネコンの進出と不況が重なり、2008年に1号館を閉めることになって、その映写機が「シネマ尾道」へ譲られていったのです。

映画人の映画作りに対する熱意は語られることが多いけれど、映画を見せることへの熱意もすごいものがあると、今回の撮影を続けていく中で何度も思いました。浜田さんのお話をお聞きしながら、更にその思いを強くしました。

今日は都内で、それこそ、朝から晩まで連続の撮影!
へとへとになるだろうと思いながら、これから出かけます。

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