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本「インドネシアの野焼土器」   [私の本棚]

今日は陶芸サークルの本焼きの日。窯当番も兼ねてアトリエへ行って、少し作陶をしてきました。

乾燥した作品は、一度800度くらいで素焼きをし、その後、釉薬を掛けて本焼きをします。本焼きの温度は1250度くらい。アトリエにあるのは電気の窯で、温度設定されているのですが、設定温度と実温度を管理表に、毎回、記入しています。

272 野焼土器.jpg

随分以前に購入して、そのままになっていた「インドネシアの野焼土器」(川崎千足・写真・文・京都書院アーツコレクション)という本を、最近、一気に読みました。面白かった[わーい(嬉しい顔)]

沖縄でインタビュー撮影をした大重潤一郎監督は、パナリ焼きという焼き物の再現を撮影、作品にしています。インドネシアと沖縄にはいろいろ共通点が多くて、とても興味深いのですが、このパナリ焼きとインドネシアで使われている土器もとてもよく似ています。

この本が書かれたのは1998年。著者の川崎千足さんが、インドネシアで土器の取材をしたのは、更に前のことなので、20年くらい前のことになると思うのですが、土器村を訪ねて、ジャワ島・バリ島を旅しています。
村ごとに土器の作風も野焼きの方法も異なるのですが、その様子がたくさんの写真と共に紹介されています。きっと、その後、減少しているとは思いますが、本に紹介されている写真を見るだけでワクワクしてきます。

弥生土器とインドネシアで使われている土器は、“全くと言ってよいほど似通っている”と、著者は書いています。弥生土器の誕生は、食文化に大きく影響を与えました。水や米を蓄えるための壺が作られ、煮炊きをするための調理道具が作られたのです。縄文時代の呪術的な祭器ではなく、使う道具へ変化していった・・・。

そして、「土器で炊いたご飯を食べさせてください」と頼むくだりがあるのですが、きっと、弥生時代に食べていたのと同じ味わいを体験できたに違いありません。
また、感動の技として「斜めロクロ」が紹介されています。やっと、ロクロができるようになった私にとって、斜めになっているロクロなんて信じられません[あせあせ(飛び散る汗)] インドネシアの女性たちはサロンを巻いているので足を広げることができないため、工夫・発展したと思われる「斜めロクロ」。一度、目の前で見てみたいなぁ~[目]

インドネシアが好きな人、陶芸が好きな人、旅行記が好きな人には、お薦めの1冊です。

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