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「福島の原発事故をめぐって」を読んで   [私の本棚]

昨年の原発事故の後、あの本がいいよ! この本を読むべき! と、いろいろな情報が届きました。この頃の私は、もともと強度の近視のうえ老眼も始まって、本を読む能力が極端に落ちています。電車の中は本を読む一番の場所だったのですが、今は諦めの境地になっています。
そんな私が読んだのは「福島の原発事故をめぐって いくつか学び考えたこと」山本義隆著。

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この本を選んだ理由は、薄くて(101ページ)値段が安かったから(1000円・みすず書房刊)。
読んでいて一番印象に残ったのは、経験主義的にはじまった水力や風力あるいは火力といった自然動力の使用と異なり、原子力と通称される核エネルギーの技術的使用は、純粋に物理学理論のみにもとづいて生みだされたものだということ。
それらは、優れた職人や技術者が経験主義的に身につけてきた人間のキャパシティーの許容範囲の見極めを踏み越えてしまっているということ。
生産規模の巨大化と生産能率の向上のみがひたすら追及される組織の中では、人はどんどん鈍磨していくものなのだろうと想像できて、とても恐ろしかった。

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れもん

事故が起きて初めて原子力というものに真正面に向きあわされたという思いがしています。  日常の生活でも情報の意味を自分でもよく考えて行動できるようにしたいです。ヒステリックな言動にとらわれてしまわないようにいろいろな情報をとりいれることが今必要かなと思っています。
by れもん (2012-02-23 21:10) 

森田惠子

私も、何もちゃんと知らなかったと思っています。
平和利用なんて言葉に騙されていました。
by 森田惠子 (2012-02-23 21:38) 

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