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深谷でフィルム上映の撮影    [製作日誌]

「鈴木映画」 の鈴木文夫さんは、ホール上映 (映画館ではない) の映写をして60年近くになろうという方で、映画の歴史と共に仕事をしてされてきた方と言えると思います。
その鈴木文夫さんがフィルム上映をされるというので撮影させて頂きました。

254  ふっか祭.jpg

フィルム上映は 「ふっか祭」 というイベントの一つとして催されました。
今や、フィルム上映はフィルムを手に入れること自体が難しい! 上映された 「祇園祭」 は、京都でも祇園祭のシーズンにしか観ることができないという “幻” と言ってよい作品だそうで、167分の大作です。
出演は、中村錦之介、岩下志麻、田中邦衛、三船敏郎、渥美清、北大路欣也、高倉健、美空ひばり・・・となれば、映画ファンの方には堪りませんね。

前日の午後から仕込を始めるというので、会場に早めに着いて待ち伏せ(笑)
機材を積んだトラックでスタッフさん二人が到着。鈴木さんは奥様と一緒に電車で会場入りされ、到着と同時にきびきびとセッティングが始まりました。
会場となった 「深谷市民文化会館」 には、映写室も、スクリーンも、あるのですが、長い間使われていないい映写機でパワーも小さいこと、スクリーンも舞台の奥にあり小さいことから、まずは14mの大スクリーンを舞台の2メートルくらいの位置に作ることから作業開始。
黒幕で縁取りをし、大きくて見事なスクリーンが完成!

映写室は親子鑑賞室という会場2階の一番奥の部屋に設置しました。椅子の上を渡すように台を設置して、その上に映写機を2台置きます。重い映写機を二人で持ち、階段を上がります。
さすがに鈴木さんはノータッチでしたが、フィルムなど持てる物を運んで汗をかいておられました。3階の調音室にコードをつなぐなど、会場に併せて知恵で対応していきます。
今までのたくさんの実績が生きてきます。
鈴木さんは 「毎回、毎回、反省さ!」 と笑顔でおっしゃっていました。
良い映写を! 良い映写を! と工夫と努力を続けてきた鈴木さんのこの言葉!
今年、誕生日を迎えると79歳になられる鈴木さんのこの言葉! 尊敬! 感激!

今回の上映に 「深谷シネマ」 の竹石館長も関わっておられて、お手伝いに来ておられました。
仕込の撮影終了後、「深谷シネマ」 に久しぶりにお邪魔しました。蔵を改修して造られた 「深谷シネマ」 はとてもオシャレ!
単館の映画館がどんどん減っている中、新しく誕生した映画館があることが嬉しい!
なかなか、経営は大変のようですが、周りの蔵にもお店が出店したりして、酒蔵跡地がステキな空間に育っていっていることを実感しました。

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プー太の父

深谷市でのお話ですね。
実は深谷市にも宿泊することにしましたが、川口市の兄が私の
泊まる深谷市のホテルまで来てくれることになり、2泊一緒に
行動して群馬の叔母の訪問や群馬を観光する予定です。
ですから川口市には行かないことになりました。
「深谷シネマ」は駅前ですか?
分かれば外観だけでも見てみたいです(*^-^*)



by プー太の父 (2015-05-10 05:36) 

森田惠子

プー太の父さん>川口宿泊はなくなったのですね。
叔母さまが深谷にいらっしゃるし、お兄さまは川口!
埼玉にご縁があって嬉しいです。

「深谷駅」は東京駅を模したレンガ造りの豪華版です!
ぜひ、寄って写真を撮ってください。
駅前に渋沢栄一の像もあります。
「深谷シネマ」は駅から歩くとちょっと大変な距離ですが、車ならすぐです。酒蔵を改修したステキ映画館です。

by 森田惠子 (2015-05-10 14:08) 

sig

いい雰囲気で いい絵が撮れたようで、よかったですね。
 「祇園祭」という映画、知りません。完成当時も京都以外ではあまり上映されなかったのでしょうか。
by sig (2015-05-11 20:17) 

森田惠子

sigさん>この「祇園祭」という作品、お金が掛かり過ぎると企画の段階で東映が断念したそうです。
7年後、プロデューサーの竹中労が府政百年記念事業として、京都府に企画を持ち込んで・・・と紆余曲折があって完成したそうです。
今でもフィルムの管理は京都府がしているそうで、保存状態がとても良かったです。
by 森田惠子 (2015-05-13 19:35) 

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