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ワヤン・クリを楽しむ    [小心翼翼]

毎年5月に催される影絵の公演に出掛けました。
バリ大好きの私にとって、とても楽しみにしているイベントです。

507 ビスモ手倒る.jpg

毎回、新しい演目なので、今回はどんな物語?とワクワクして出かけます。
今回は世界で2番目に長いと言われる叙事詩「マハーバーラタ」の「バラタユダ」のお話。

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ジャワ島の流れを汲む影絵なので、どの方向からも見られます。
ゴザの席と椅子の席が設けられていますが、公演中でも移動自由という本場方式の観方ができます。今回、演者側から観ることにしました。

510 山.jpg

使われる人型などは牛の皮を細工した物。
手前は山を表すもので、山型の木々の中に彫り込まれているのが動物だったり、いろいろ細かい細工が施されています。
バリ島では影しか見ないのですが、それでも同じようにきれいに彩色されています。

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演奏は打楽器中心で、笛なども使われます。
音符を覗いてみたら数字が書かれていました。

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くり抜かれた山形と人形をうまく組み合わせて、お姫さまが亡くなって昇天しようとしている様子を表現しています。

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人型だけでなくこのように大きなものをあれば、矢などの武器が飛び交うこともあります。
戦いのシーンでは銅鑼の音が響きます。

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バリ島ではこちら側からのみ観ます。
本場ではヤシの油をヤカンに入れて燃やし灯りにするので、その炎の動きも味わいがあります。

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裏側では、動かない人型は挿した状態で立てて、後は両手に持って動かしています。
しかも人形遣いはストーリーを語る役目も、全体のタイミングを計る役目もあって、大忙し!

バリ島ではこの役目をダランと言い、日本で言うとお坊さんのような徳の高い人が行います。その声はまるでお経を唱えているように聞こえることもあります。
中には眠くなる・・・という人も居ますが[わーい(嬉しい顔)]

会場となった体育館は冷房がすごく効いていて、インドネシアの感じではありませんでしたが、長い長い闘いが続いて多くの悲しみがもたらされ、もう、闘うのは止めるようにと・・・。
でも戦いは終わらない! 14日間の戦いの10日目の物語でした。
機会がありましたら、お出掛けください。

クルタクルテイのサイトはこちら→http://kluthak.kazekusa.jp/

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アヨアン・イゴカー

インドネシアの影絵、形が美しいですね。
本物は観たことがありません。
by アヨアン・イゴカー (2018-06-02 12:19) 

森田惠子

アヨアン・イゴカーさん>インドネシアでも、バリ島とジャワ島ではちょっと印象が異なります。
人形だけ見ても細工が素晴らしいです。
私は最初に見たバリ島ウブドの影絵がとても興味深くて、出掛けた時は必ず見るように心がけています。
by 森田惠子 (2018-06-02 21:45) 

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