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ドキュメンタリー映画 『でんげい』 を見る    [私の映画観]

「日本の劇場で上映されるなんて思ってもいなかった」と、チョン・ソンホ監督は上映後の舞台挨拶でおっしゃっていた。
撮影したのは大阪にある「建国高校伝統芸術部」略して「でんげい」の全国高校総合文化祭出場に向けて奮闘する様子。
日本での上映を果たしたのは「キノ・キネマ」の岸野令子さん。

294  でんげい.jpg

「一人一人の成長を記録したかった」とも、監督はおっしゃった。
韓国釜山の放送局MBCのプロデューサーであるチョン・ソンホ監督は、大阪の高校で韓国の伝統芸能を情熱をもって学んでいる姿を本国の人たちに伝えたいと思ったのだそうだ。
そのくらい「でんげい」のメンバーたちの練習は厳しく、強い気持ちがなければ続けられない。

上映後の質疑応答で「チアダンの天海祐希より怖い」と評価された指導者の怒声に、見ている私も緊張してしまった。それほど迫力がある。
でも、いよいよ本番を迎える前日の通し稽古を見守っている目には涙が・・・。
「大丈夫! あなたたちならできる!」と、笑顔を見せる。

太鼓や三味線、踊りなど日本の伝統芸術が披露される中で、韓国の伝統芸術を披露した「でんげい」は3位入賞を果たす。
前日の通し稽古で良い結果が出ることが私には想像できた。
どう、最後を終わらせるのか、会場の茨城へバスで向かう辺りから興味津々で見ていました。

295 でんげい.jpg

大会を終えて、土手に並んで雑談をしているシーンがある。
「勉強でもしようかな・・・」という呟き。
ここで終わらせる? それもいいかも・・・と思ったがそうではなかった。

ブランコをこぎながら、父親にうまくいかない練習のことを話すシーン。
心配しながらも見守る気持ちを述べ、笑顔で送り出す母。
本人たちも自分の気持ちを率直に述べている。

彼らが真っ直ぐ前を見て、目の前のことを一つ一つ乗り越えようとしている姿は清々しい。
撮影後の彼らが今どうしているのかもトークで語られた。
その後の成長を見守りたい気持ちに誰もがなる、そんな直球勝負の作品だ。
日本の同世代に人たちは勿論のこと、はるか昔に青春を終えてしまった人、韓国の伝統芸術を見たことがない人にも見て貰いたい。

2017年4月15日(土)~28日(金) 連日10:20~
K's cinemaにて上映中です。
詳細はK's cinemaのサイトで → http://www.ks-cinema.com/

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