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自立と自律    [失語症]

「若い失語症者のつどい 東京版第100回」用の編集作業を続けています。
言語聴覚士の遠藤尚志先生が話してくださった『自立と自律』のお話。
インタビュー素材の中にはなかったので、どこでお聞きしたのかなぁ~と、ぼんやり考えたりして、今日も編集作業はあまり進みませんでした。

067 ガーベラ.jpg

庭に花がないので、お花屋さんで春の花を買ってきて飾っています。

「若い失語症者のつどい」を立ち上げる時、原因は交通事故など事故による脳外傷が多いのだろうと、私は思っていました。
でも、実際につどいが始まると、参加される若者の大半が脳動静脈奇形や脳梗塞、脳出血などの脳血管障害が原因の方でびっくりしました。高校3年生で卒業式目前で脳梗塞で倒れた方もいらしたし、大学生の時に倒れたという方もおられました。

高齢の方に多いとばかり思っていた「失語症」でしたが、数は少ないけれど若くして「失語症」という大変な障碍を抱えて孤独な暮らしをしておられることが分かりました。

遠藤先生は「障碍を負うと、できないことばかりに目がいきがちですが、できないことを数えても仕方がない。できることを数えましょう」とよくおっしゃっていました。

「できないことができるようになるのが “自立” なら、できないことをできないと受け止め、誰に頼めばよいのか判断でき、最もふさわしい人に頼めるのが “自律” です」ともおっしゃっていました。

そして、繰り返しおっしゃっていたのは「独りぼっちにならない。仲間を作りましょう!」という言葉。活動の原点にはこの “仲間作り” があったと思います。
「障碍があっても、良い人間関係の中に居れば、自ずと問題を解決していく能力が人間にはあると思います」ともおっしゃっていました。

同じ障碍を負った人がいろいろ工夫をしながら元気に暮らしている。そういう仲間と会って、お互いの元気さに励まされて、また会いましょう!と繋がっていく “つどいの活動” はささやかな活動ではあるけれど、ご本人も家族も励まされる活動だと思います。
そして、当初はご家族のためという思いも大きかったこの「若い失語症者のつどい」は、若いご本人たちと若い言語聴覚士中心の活動に変化していき全国に広がっているのです。

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粋田化石

しょうがいは、障碍と書くのですね
辞書で調べました。碍という字は妨げるという意味があるのですね
害という字は悪影響の時に使う字です
今までまったく気づきませんでした
by 粋田化石 (2017-01-30 00:07) 

森田惠子

粋田化石さん>障碍の表記に関してはいろいろ意見が分かれます。
私自身は、害ではないだろうという思いがあって、元々使われていた碍を使っています。
石を掴もうとするのを妨げるというようなイメージ。
家族会などではひらがなを使って 障がい という表記にしている団体が多いように思います。
障碍では読めないということらしいです。
でも、差別はあるのだから・・・と 障害 を使っている方々もいらっしゃいます。
by 森田惠子 (2017-01-30 19:05) 

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